クリスマス

昼に大きな紙袋を持って彼氏の家へ行って

ドアを開けた恋人は今日もカワイイ顔だ。

リビングのドア越しに彼のお姉ちゃんと挨拶し
(死神みたいな顔なので見せれなかったらしい。)

チャーリーに乗っていつもの街へ。

映画のチケットをとって(魍魎のはこ)

ファーストキッチンへ。

片付けるときに飲みかけのコーラを

すててしまった。まだ飲む気だったらしい。

なので映画館でウーロン茶を買ってあげる。

ウーロン茶　と言ったのはあたしも大好きだからに決まっている。

そうゆうひとだと　あたしは知っている。


映画はおもしろかった。でも少しこわかった。

映画館で手をつないだ。


彼氏のお母さんにクリスマスプレゼントを買おうと誘う。

お母さんは豹柄が好きなのに

そんなこと言ってないと否定され

不機嫌になる。

誰かの好みを間違って覚えるはずないのに。

そこを起点にケンカがはじまる。

イライライライラ

プレゼントの意味がゼロになる。

あたしがまた泣く。

少しずつ関係が復活する。

ユニクロでダウンとフリースを買う。

またキコキコと自転車で京都を走る。

バイトのツライ話を聴いてもらう。

スーパーで買い物をする。

野菜も肉も魚もビールも買う。

大人になったなぁ。

家に着く。

彼氏の家で初めて調理させてもらう。

って言っても鍋だけど。

ちょっと緊張する。


お鍋を3人で食べる。

おいしい。

白ねぎがとろとろになっていて

とてもおいしかった。

お母さんと話す。

食べる。

笑う。

彼氏とお母さんがタバコを吸う。

食べる。

おいしいって2人が言ってくれる。

ごちそうさまで

プレゼントをあげる。

とっても喜んでくれる。


部屋に戻って

プレゼントをあげる。

ポーターのリュック。

紫と赤と水色と紺のリュック。

これは本当にカワイイ。

彼氏が世界で一番似合うのを

あたしは知っている。



彼氏がサプライズしてくれる。

悪いサンタにガル(あたしのクマ)が狙われて

ガルを見つけろという画面がパソコンに！！！

カーテンの後ろにガルがつるされている！！
(ちゃんと口にバッテンが張られていた)

ガル〜〜〜泣

そしたら手紙があって

それはガルからで

ベッドの引き出しをあけろと書いてある。

あける。



なんとそれは裾にファーがついたグレーのコートだった。

嬉しくて着てみた。

とってもかわいかった。



彼氏がケンカのことを

謝ってくれた。

あたしも謝った。


最後に

前日に書いた手紙を渡して帰った。


大好きでしょうがないのに

たまにとっても憎い残酷な気持ちになる。





恋愛なんて

形もないし

確かじゃないし

見えない何かに振り回されるし

涙は出るし

胸はイタイし

おまけにエネルギーはいるし

まるでからくり人形のままごとだ。


バカだなぁっておもう。


ばかばかばかばか。

そんなこと想っていたら

また涙が出そうになる。

この気持ちも

好きだとあたしは知ったのだった。



そんな涙のクリスマス。

みえないみえない

しあわせのクリスマス。